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2016/10/4

グルテンフリービールをお取り寄せしてみました。

お酒

先日、私が以前に書いた「遅延型フードアレルギーは治る」という記事をご覧になった方から、「体験記は出していますか?」というお電話をいただきました。突然のことでびっくりしましたが、悲壮感のないゆるい内容に「励まされた」とおっしゃっていただき、こちらこそ力をいただきました。あくまでも自分の経験でしかない細々とした記事にご連絡をいただけるなんて、本当にうれしかったです。

お電話で色々とお話をした際に、「必ずまたアレルギー関連について書きます」と約束したので、本日はお取り寄せした美味しいアレルギーネタを。

ビール好きゆえ試さずにはいられなかった、ポートランド発の“グルテンフリー”クラフトビール『オミッション』です。麦芽で作られた通常のビールからグルテンを省く処理がされたもので、ラガー(アルコール度数4.6%、写真右)とペールエール(同5.8%、写真左)の2種あります。

ommision

なんかオシャレ〜。
355mlで446円(楽天にて)。価格もオシャレです。

泡が減っていますが、グラスに注いであるのはペールエールです。私は断然こちらが好きでした。コクがあって喉が喜ぶ感じ笑。ラガーはかなり軽くて爽やかなので、逆に苦味が得意でない方にはいいかもしれません。いずれにせよ、「正真正銘ビールの味」です。私だけかもしれませんが、グルテンフリー=美味しくなさそうなイメージが楽しく裏切られました。

とはいえオシャレ価格。ご褒美ビールとしてペールエールを不定期購入していきたいと思います。ちなみに今冷蔵庫に控えている楽しみは、9月27日に発売された「キリン ハードシードル」瓶。アレルギー対策期間中、ビールもブドウ(ワイン)も避けたい、でもお酒を飲みたい!ということでたどり着いたリンゴのお酒(シードルやカルヴァドス)。特に、お店で飲む「生ハードシードル」の甘くなくスキッとした美味しさに惹かれたので、家で気軽に飲める少量瓶の登場は待ってました!です。

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最後に、ちょっとおカタイことも。むしろここからが長いです。
“グルテンフリー”という人気ワードが一人歩きしている気がするので、私が調べたことを整理します。(専門家ではない&最新情報ではないことをご了承ください)

●そもそも食物アレルギーの原因(アレルゲン)となるのは?

免疫が過敏に働くことで身体に不利益な症状が起きるアレルギー。機序はいくつかありますが、原因となるのは食物に含まれるたんぱく質です。なお、免疫を介さずに起きる体調不良は「食物不耐症」(グルテン不耐症など)として区別されています。

●グルテンとは?

小麦たんぱく質の80%以上を占めるグルテニンとグリアジン(その他のたんぱく質はグロブリン、アルブミン)を混ぜるとできる物質のこと。パンの膨らみやうどんのコシなど加工品の食感を支える役割を果たす一方で、特にグリアジンはアレルギーや不耐症の原因にも(グロブリンによるアレルギーも報告されているようです)。ビールの原料である大麦のほか、ライ麦やオーツ麦もグルテン含有穀物とされています(消費者庁「アレルギー物質を含む加工食品の表示ハンドブック」平成26年3月改訂版より)。

…これ、グルテン含有というよりは、グルテンを構成するたんぱく質と同質のたんぱく質を含む穀物というのをわかりやすく?便宜上??「グルテン含有」としているのでしょうか。
グルテンが一人歩きし過ぎているネット上では、「大麦ではグルテン状物質が発生しないから入っていない=グルテンNGでも摂ってOK」みたいな記述がチラホラあり迷いますし、アレルギーを持っている方が信じてしまったら危険では。。

●グルテンフリーとは?(私的見解)

小麦フリーを「グルテンフリー」と言っているパターンが多いですが、小麦たんぱく質のうちグルテン(グルテニン・グリアジン)を含まないもののこと、つまりグルテンフリー≠小麦フリーでない場合もあると思うので、原材料表示の確認が大切です。また、今回ご紹介したビールのように原料が大麦と考えられる「グルテンフリー」は、「グルテン様たんぱく質フリー」と捉えています。あ、考えてみたらビールでも、白ビールのように小麦由来のもありますね。

そんなこんなで私的結論としては、重い小麦や大麦アレルギーがある(と疑われる)方でアレルゲンが特定できていない場合は、小麦フリー、大麦フリー以外の「グルテンフリー」は完全に安全とは言えない…です。

一方、アナフィラキシーのような危険な症状は起きないものの小麦や大麦などの悪さがありそう、という方は、「グルテン(のみ)フリー」を試してみるのはいい気がします。それで体調不良が起きなければグルテンフリー食品は楽しめることになり、選択肢が広がりますよね。
ちなみに私の場合は、小麦除去とはさよならしていて、1週間に3回まで小麦系OKを個人的目安にしています(超えちゃうこともあります!)。なので、どうせ摂るならグルテン(のみ)フリーだったら尚いいかもね、くらいの気持ちです。ビールについて言えば、家ではほとんど飲まないので、前述のご褒美ビールを時々お取り寄せでちょうどいいです。

何はともあれ、今後「グルテンフリー」が、定義が曖昧な「オーガニック」製品のようなわかりづらい状況にならないことを願います。まあ、原材料表示をチェックする習慣をつければ大丈夫だと思いますが!

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おまけ:

浅草移転によるうれしい出会い、米粉100%のシフォンケーキ屋さん「otaco」。
しっとりだけどふわふわで癒される美味しさ。お取り寄せもできるみたいです。
http://otaco-sweets.com

by kajima